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宿泊予約は約5割が公式もチェック!WordPressで予約システムをつくろう

「宿泊予約は、じゃらんや楽天トラベル頼みだが、手数料がかさんで大変」
「ゲストハウスの宿泊予約は無料のシステムを使って自社サイトで行いたい」

海外からの訪日客が非常に増え、それに合わせて国内の宿泊施設も多くなってきました。
ゲストハウスなど小規模な宿泊施設も増えてきましたね。

宿泊施設をビジネスとするときにキモとなるのは、予約システムです。
広告宣伝も大変なので、じゃらんや楽天トラベル、booking.comなどにお任せしているというホテルも多いと思いますが、宿泊予約が入れば入るほど手数料がかかります。

特に宿泊費をお手頃価格に設定しているゲストハウスなどは、長期的な目でみるとシステム料の支払いがかさんで大変になることも。

しかも、先日とあるゲストハウスのWEBサイトのアクセス解析結果をまとめていて驚くことがありました。

■じゃらん、楽天トラベル等の外部宿泊予約サイトから公式WEBサイトへリンクで飛んでくる人がものすごく多い

という結果です。
そのゲストハウスでは5割を超えていました。

じゃらん、楽天トラベルに任せておけばいいと思っていたのに、結局公式サイトへもリンクを貼っているから移動してきている!ただ、自社サイト内にネットで完結する予約システムがないので(電話での受付はしている)、元の予約サイトに戻って予約をしてくださっているということが判明しました。

それなら公式でそのまま予約してもらえば、手数料もかからず、ベストですよね。

クライアントは「せっかくだから公式サイトでも予約できるシステムを付けようか」となり、WordPressで構築していたサイトに無料のプラグインを入れて、ランニングコストも完全無料の予約システムをつくりました。シンプルなものですが、メールフォームよりはカレンダーで空室/満室がわかりやすく、便利なものができました。

今回はその実践経験を交えて、WordPressのサイト内に宿泊予約システムをプラグインで導入する方法を解説していきます。

※管理している部屋数が多い場合や、多くの宿泊予約サイトを併用している場合は、自社サイトに予約システムを入れると管理が煩雑になり、ダブルブッキングなどトラブルを引き起こす可能性もあります。ゲストハウス等部屋数が少なく予約管理が行き届いている場合にのみ導入してください。

1.WordPressプラグイン「Booking Package」でできること

いくつもの宿泊予約対応のプラグインがありますが、比較した中で、日本語に完全対応していてシンプルな画面が使いやすかった「Booking Package」の導入方法を解説していきます。


https://ja.wordpress.org/plugins/booking-package/

日本以外にも多くの国で使われているプラグインで、言語やタイムゾーン、通貨の設定が幅広いです。もちろんすべて日本(東京)が選べます。英語で表示されるところもないので、訪問者も安心して利用できます。

システムの動きは以下のとおりです。

①WordPressにプラグインを入れて設定すると、カレンダーのショートコードが生成される
②ショートコードを固定ページ等へ埋め込み、訪問者に見てもらう
③訪問者が予約を送信すると、管理者にメールで届くと同時にシステム内にその内容が保存される
④管理者は予約を確認し、「承認」する=これで予約完了です!

2.WordPressプラグイン「Booking Package」を有効化

公式プラグインなので、管理画面から「Booking Package」を検索し、インストールして有効化。すると、サイドバーに[Booking Package]のメニューができます。

初期設定で2つのカレンダーが入っていますが、これはややこしいので使わないのがよいです。改めてカレンダーを作成し、1から設定していきます。

2.新規カレンダーの追加から初期設定

◯名前:カレンダーの名前です。ユーザーに見えるのでわかりやすい名前を付けます
◯予約のタイプ:ホテルやゲストハウスは「宿泊施設」を選び、それ以外は「24時間以内に完了する予約」を選びます

◯受取人メールアドレス:予約された時に飛ぶメールの宛先です。infoメールなど毎日見るメールアドレスを設定します
◯差出人名:予約された時に飛ぶメールの名前です。「公式予約システム」などとします
◯差出人メールアドレス:予約された時に飛ぶメールの送信元です。受取人と同じだとエラーやセキュリティに引っかかる可能性があるので別のアドレスを入れます

◯カレンダーのステータス:基本的には「公開」です
◯タイムゾーン:「東京」を選びます
◯週の始まり:日曜を始まりとするのが一般的です

◯お支払い方法の選択:カード決済も付けられるそうですがトラブル防止のため現地決済を選んでおいたほうがいいでしょう

このほか、[利用可能な部屋数]や[予約の手順]などがありますが、直感的にわかると思います。

背景色の選択なども設定画面でできます。
初期設定は、予約可能な日が白で、予約がいっぱいになるとグレーに変わります。

初期設定が終われば、次は入力フォームの設定です。

3.お客さま(訪問者)が入力する項目を設定する

お客さまに送ってもらう個人情報等を入力するフォームの設定をします。
かなり自由に増やしたり減らしたりできます。

初期設定では[FirstName]などとなっているものを、日本語に変えていきます。

最後の項目ですが、もともと初期設定で[利用規約]となっていた欄を、予約前に知っておいてほしいことを書いておく欄として使いました。宿泊施設のカレンダーなので、具体的にはキャンセルと食事についてです。

↓設定画面を開いて、[説明]の部分に文章を入力します。

↓すると、予約完了ボタンの前に[説明]に書いた文章がでます。

キャンセルポリシーについては必ず確認してもらいたい項目です。
ここに書いておけば、予約ボタンの前に、訪問者にしっかり確認してもらい、さらにチェックボックスで承諾をもらえるので安心です(もちろんこの項目を削除することもできます)。

これで訪問者に入力してもらうフォームは完成です。
最後に、訪問者が入力し終わり、フォームを送信した後についての設定をします。このままではデータベースには予約の情報が残るものの、管理者の手元に届きません。メールで送信する設定をしておきます。

4.Email設定を行い、予約情報をメールで確認する

設定ページの[Email]タブから、予約情報の送信に関する設定ができます。
基本的には[新しい予約]の項目設定をしておけばOKです。予約の連絡が飛んできます。

[新しい予約]を開くと、上下に2つの枠があり、<訪問者用メール(つまりお客さまに届くメール>と、<管理者用メール>を同時に設定できます。それぞれにメール件名と、メールに表示させる内容を書いていきます。

右側のヘルプの欄に、[checkIn][checkOut]などのショートコードが書かれていますので、メールの中にこのショートコードを埋め込みます。このショートコードは、訪問者が予約フォームで選んだり記入したりした項目とリンクしています。

メールで飛ばしたい内容だけ、ショートコードを埋め込みます。
もちろんメールに記録しなくても、訪問者が予約フォームから送った内容はWordPressの管理画面から確認できるので、最低限のものだけでもいいでしょう。

これでだいたいの設定は完了です。
かなり直感的に作られているので、テストを何度か繰り返すと、使い勝手がわかってきます。

5.WordPress管理画面内にできた予約確認画面と承認作業

訪問者の個人情報を扱うため、[予約レポート]がキモの部分です。
うまく機能していなければ問題ですが、見やすい画面で、情報もしっかり反映されています。

予約は一旦<承認待ち>となるので、確認した段階でそのボタンをクリックして<承認済み>に切り替えます。このタイミングで訪問者にメールで承認した旨を伝えることも可能です。そのメールを飛ばしたい場合は前項を参考にして設定してください。

7.まとめ

「Booking Package」は十分つかえる無料プラグインです。
部屋数の少ないゲストハウスや、レンタルルーム、レンタルスペース、貸し会議室など、シンプルな予約はこれで十分ではないでしょうか。ぜひ使ってみてください。