みなさま、こんにちは。
今回はWordPressで作ったWEBサイトで人気のバックアッププラグイン「BackWPup」の利用について、補完する内容をご紹介できればと思っています。
WordPressでWEBサイトを作成、公開後、継続してしなければならないのがそのWEBサイトのバックアップを取る作業です。そのバックアップを自動で取ってくれる便利なプラグインが「BackWPup」です。無料で使える、ユーザーにとってありがたいプラグインです。
プラグインを利用して自動バックアップを取るメリットは、WEBサイトが改ざんされたりエラーが出たりしたときに復元しやすいことです。
WordPressは簡単に更新できるのが大きな強みです。ブログを書いたり、画像をアップロードしたりして日々コンテンツが増えていきます。手動でバックアップをすると確実ですが、運営サイトが増えると抜けてしまうことも。突発的にサーバーやWordPress本体の原因でWEBサイトにエラーが出たり、外部から攻撃を受けて改ざんされたりするときに安心なのは、やはり自動バックアップです。
もし改ざんされたとしてもバックアップがあれば復旧も簡単で、企業が受けるダメージも最低限におさえられます。「BackWPup」を利用すると定期的にバックアップがとれるので、たくさんのWEBサイトを運営していても漏れずにバックアップ作業ができます。
もしまだWEBサイトに入れていない方がいらっしゃったら、ぜひインストールして定期的なバックアップファイルを保存することをオススメします。初期設定だとエラーやサーバーからの警告が来ることもありますので、以下のトラブル事例を確認し、初期設定から事前に変更しておくこともおすすめです。
■「BackWPup」でサーバーに負荷!?
さて、本題のサーバーから警告が来たときの対処法についてです。
WEBサイトの規模によって、バックアップを取る作業でレンタルサーバーに負荷がかかることがあります。WEBサイト全体の画像や記事数が多いと負荷がかかりがちです。また、サーバーに負荷がかかるほどになると、バックアップファイル自体にもエラーが出てしまっていて、必要な時に使えないことも考えられます。
どれくらいの規模だと負荷がかかるかというのは使用しているレンタルサーバーの力量にもよるので明確に申し上げられないのですが、負荷がかかるとレンタルサーバー会社から「負荷がかかっています」と連絡がきます。
「サーバー利用を停止します」という内容の警告が来ることもあります。このプラグインが原因なら止めればよいのですが、自動でバックアップを取りたいのに止めてしまうのは本末転倒です。何とか止めずに回避したいところです。
①サーバーから連絡がきたら、日時チェック
負荷がかかっている日時をチェックします。それが「BackWPup」の設定でプラグインが動いている時間であれば、このプラグインが原因です。さらに「BackWPup」のログも確認してエラーや警告が出ていないか確認します。
このプラグインが原因とわかれば、以下に示す方法を試し、解決していけばOKです。
②解決方法を実施していく
解決方法は主に以下の4つの設定の見直しです。
- 自動バックアップの頻度を見直す
- 自動バックアップの曜日・時間を見直す
- 自動バックアップの圧縮形式を見直す
- 最大スクリプト実行時間を見直す
③見直し後、バックアップのログを見る
バックアップにかかった時間はプラグインのログから確認できます。これまでより短縮できていれば、サーバーからのメールが再度来ないか待つのみです。
ただ、例えばWEBサイトの容量が大きすぎる等、プラグイン設定の見直しだけでは解決できない場合もあります。そのときはできるだけ早めに制作会社やWordPressのメンテナンスを行ってくれるサービス事業者に連絡しましょう。
1.自動バックアップの頻度を見直す
レンタルサーバーによって、「BackWPup」の推奨設定を提示しているところもあります。一般的には以下のような頻度が推奨されています。
- 更新頻度が高くない企業のコーポレートサイト等=月1回
- 週1回以上更新するWEBサイト=週1回
「BackWPup」では初期設定が”毎日”のため、そのままにしてしまっているかもしれません。毎日=1日1回のバックアップは安心ですが、ある程度の規模のあるWEBサイトで設定してしまっていると、レンタルサーバーの負荷が大きくなり、場合によって警告が来てしまうことがあるようです。
【解決方法】
・ご利用のレンタルサーバーの推奨をチェックする(例:さくらインターネットのBackWpUpの設定上の注意についてのページ)
・更新頻度に合わせて適切なバックアップ頻度に設定を変更する
2.自動バックアップの曜日・時間を見直す
バックアップ頻度を設定する画面内で、日付や曜日も設定することができます。
毎週を選んだ場合、初期設定では「日曜/AM3:00」です。このプラグインは利用者が非常に多く、さらに初期設定のままで使用しているユーザーも多いと思われるため、この初期設定の時間のままで運用するとレンタルサーバーに一気に負荷がかかるためエラーが出やすくなります。
そのため頻度の変更とともに、曜日や時間も初期設定から変えておくと安心ですし、エラー回避できる可能性が高いといえます。
【解決方法】
・バックアップを取る曜日、時間を初期設定から変更する
→時間はWEBサイトへのアクセスが少ない深夜から早朝帯(0時〜6時など)に設定するとより安心です
3.バックアップファイルの保存形式を変更する
バックアップされたファイルは圧縮して保存されるのですが、初期設定の「Zip」形式は処理時間が長くかかるそうです。これまでの経験からバックアップに失敗する可能性が高くなってしまうので「Tar GZip」形式へ変更します。
Zipに比べてなじみがないですが、ファイル圧縮形式の一つです。サーバー上でファイルサイズを自動的に小さくできるため、サーバー負荷軽減につながります。圧縮できる解凍ソフトもありますので、負荷を減らすために選択しておくのは良いと思います。
4.最大スクリプト実行時間を見直す
これはサーバー警告ではなくバックアップファイルにエラーを出さないための対処法でもあるのですが、サーバーへの転送時間が足りないことで、サーバーに転送できずエラーとなることがあります。つまりサーバー側からすると無理な処理をしていると判断されるため、実行時間を伸ばして対処します。
スクリプト実行時間の推奨は30秒〜60秒です。
その上の項目である最大再試行回数は、失敗しても繰り返す回数ですが、こちらを増やすのはサーバーへの負荷も上がるので、他の対策を考えるほうがよく、初期設定のままが良いと思われます。
解決への対処法を実践したら、バックアップが正常か確認
対処法を施したら、あとは自動バックアップが成功するか確認します。また、バックアップにかかった時間もログを確認し、短縮されている(=サーバー負荷が軽減されている)か確認します。
短縮されていれば、様子を見る。また警告が出たら少し設定を変えてみるという形で進めていきましょう。レンタルサーバーとWEBサイトの容量等が合っていないことも考えられます。続くのであれば、最適なサーバーに引っ越したり、記事に使われている画像の圧縮等に着手したり、抜本的な対応をご検討ください。
くまWEBでは記事の引っ越し、サーバー移転なども対応しています。お気軽にご相談ください。