皆さま、こんにちは。
WEBサイトの運用とメールは大きな関係性があり、問い合わせフォームで新規顧客からの連絡を待ったり、ECサイトではオーダーをメールで受けたりとメール重要な役割を果たしてくれています。
そんな中で、WordPressのメールフォームから送られたはずのメールが届いていないような気がするということは今までにありませんでしたか?
セキュリティの高いメールアドレス、特にgmailでは、WordPressのメールフォームからのメールが”届かない””迷惑メールフォルダに振り分けられる”ことがあります。新規顧客からの問い合わせなどをきちんと見られていないとなれば、機会損失であり、大きな問題です。
メールの不着は100%避けたいですが、その原因にはさまざまなパターンがあり、「これをしておけば解決!」という対策法はありません。サーバーの問題やメールフォームの設定の問題、そのWEBサイト固有の事象も考えられるからです。
■メール不着問題を解決できる可能性が高いプラグイン「WP Mail SMTP」
とはいえ、現時点でメール不着問題を解決できる可能性が高いのは、WordPressプラグイン「WP Mail SMTP」の活用です。利用を推奨しているレンタルサーバーもあります。
なぜ利用推奨かというと、今の不着の原因で多いのはメールフォームから送られたメールデータがWEBサーバーとメールサーバーのドメインが一致しないことによるもので、それを解決できるプラグインが「WP Mail SMTP」だからです。無料で使えるプラグインなので、悩んでおられる方は一度入れてみてはいかがでしょうか。
1.プラグイン「WP Mail SMTP」について
WordPress公式プラグイン「WP Mail SMTP」は、基本機能は無料で使うことができます。Pro版もありますが、メール不着を解決するためなら無料版の機能内でおさまります。
日本語でも解説があり、ユーザー評価も高いプラグインです。2024年5月現在、アップデートも定期的にされており、多くのWordPressサイトで導入されています。
■プラグインの特徴
メールの送信を容易にして、メールが常にメールボックスへ届くことを目的に開発されたもの。
■メールボックスへ届く仕組み
WordPressから送られるメールの送信方法をより確実性の高いものへ変更する。
■設定
このプラグインをインストールしただけでは機能せず、いくつかの設定が必要です。以下で解説しますが、少し専門的な部分がありますので、設定が難しいと思ったらWEB制作会社やコーディング、システムを担当してくれたところへご相談のうえ、導入してください。大切なメールに関わることですので、慎重に行うのがベストです。(※インストールしただけでWordPressに不具合が出ることはありませんので、ご安心ください。)
では、設定項目がいくつかありますので、ここから順を追って解説します。
2.プラグイン「WP Mail SMTP」の設定①初期設定画面
プラグインをインストールすると初期設定用のウィザード画面が出ますが、日本語化されていないため、いつもの管理画面へ戻ります。
以下、設定項目ごとにご説明いたしますが、【メーラー】項目までは、初期設定のままでも大丈夫ですので確認程度で進めてください。
■ライセンス
無料機能を使用するため、記入の必要はありません。
■送信メールアドレス
送信者として表示したい、普段利用しているメールアドレスを入力します。
企業でしたらinfo@〜〜や、mail@〜〜などが多いでしょうか。
■送信元メールアドレスを強制使用
↑オンにすると上記で設定したメールアドレスが、WordPress内の全てのメールの送信者となります。
他のメールプラグインなどで送信者を変更しても変更がされなくなります。このプラグインを使っている間は一本化したほうが良く、公式のマニュアルでも推奨されているため、オンのままでいきましょう。
■送信者
メールに表示される送信者名です。
企業名やWEBサイト名、ブランド名を入れておくことが多いです。メールソフトでは以下のような見え方なので例としてご参考にしてください。
■送信者名を強制使用
この項目はオンでもオフでも構いません。
■返信パス
初期設定のオフのままでOKです。
ここまでが初期設定です。
管理画面で【返信パス】以降はメーラーの設定に入るため、それぞれの環境で違う選択、入力情報となります。ゆっくりと確認しながら進めてください。
3.プラグイン「WP Mail SMTP」の設定②メーラー設定
メールアドレスを取得したサーバーの情報を使用します。
サーバーにログインするか、メールのマニュアルなどをお手元にご用意の上、設定するとスムーズです。
■メーラー
初期設定では【初期値(なし)】が選択されています。このままでは、プラグインの機能が動きませんので、どれかを選択して必要な情報を入力する必要があります。
ご自身のメールサーバーに当てはまるものを選ぶと、入力欄が下部に出てきます。
それぞれに入力する内容は、メールサーバーから指定されている情報です。WordPressではなく、メールサーバー側のマニュアルや管理画面を確認します。
例)エックスサーバーの場合
管理画面の見方などのマニュアルが準備されています。
・SMTPホスト名
・SMTPポート番号
・SMTPユーザー名
・SMTPパスワード など
どこをチェックすればわかるかマニュアルに書いてくださっています。
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_mail_setting.php
各サーバーにマニュアルやヘルプが用意されていると思いますので、ご参照ください。もしわからなければ、SMTPホスト名やユーザー名は各サーバーに問い合わせるとどこを参照すればよいか教えてくださると思います。
◆ロリポップの場合:https://lolipop.jp/manual/mail/mail-set/
◆さくらインターネットの場合:https://help.sakura.ad.jp/mail/2114/
入力が完了したら保存し、テストメールを送ります。無事に受信できていれば、設定完了です。
まとめ
メールのセキュリティが上がると、メールが届かないトラブルも増えてきます。スパムメールだけが減ればよいのですが、私たちがいつも通り送ったメールやお客さまが送ってくださったメールがなぜかセキュリティに引っ掛かって届かない、ということが起こってしまっています。WordPressのメールフォームもいろいろな対策があるので、不着が多いと気付いたら、まずは今回ご紹介したプラグインを導入してみてはいかがでしょうか。
他にもさまざまな原因がありますので、これだけで解決するわけではありませんが、解決する可能性は高いです。また、メールが届いているかどうか、定期的にさまざまなメールアドレスや環境から自社に対してメールすることも必要かもしれません。
メールの不着とは逆に、スパムメールやWordPressへの攻撃が多くて困っているという声もよく聞きます。お困りの方は別記事:あなたのWordPressのセキュリティは大丈夫?コレだけはしたいセキュリティ対策もご一読ください。