「WEBサイトリニューアルの提案書づくりに使えるデータを取りたい」
「WEBサイト改修のための構想を練っているが根拠のある計画を立てたい」
WEBサイトは新規制作よりリニューアルや改修のほうが難しいといわれています。何を何のためにどう変えるのか、一つひとつはっきりさせながら進めなければ売上が変わらない、もしくは落ちてしまうリニューアルになる可能性があります。
システムが古いから新しくしたい、というだけでリニューアルをしてしまうと、これまでWEBサイトから生み出されていた売上が消えてしまうことにもなりかねません。それくらいWEBサイトのリニューアルは影響力のあるものです。私たちも新規制作以上に慎重に考えて準備し、計画を立てることを推奨させていただいてます。
根拠のある提案書をつくるには、まず現状のWEBサイトのデータを収集し、客観的に現状を把握してから考えを前進させることが大切です。
そこで、WordPressで構築されたWEBサイトから現在の状況がよくわかるデータを収集できるプラグインを5つご紹介します。これらのプラグインは設定も簡単で、ほぼ入れるだけですぐに情報収集が始められるものばかりです。
まず現在のWEBサイトにリサーチ用のプラグインを入れ、そこから見えてきたデータを元にリニューアルの提案・計画を進めていくことをご検討ください。
1.訪問者の注目箇所がわかるプラグイン「Aurora Heatmap」
プラグイン「Aurora Heatmap」はWEBサイトに来てくださった訪問者様がどんなページを見て、どこをクリックしているのかなどが可視化できるツールです。
ヒートマップと呼ばれる手法を使い、ユーザーの行動を目に見えるように色やクリック数に変換して表示してくれます。
■インストール、有効化すると計測開始!
サービスに登録することなく、プラグインをインストールするとすぐに訪問者様の行動の計測が始まります。
管理画面の「左メニュー>設定>Aurora Heatmap」からその結果が見られます。
文字数が多いページやリストを載せているページで、どの箇所が注目されているのかわかると、注目されている部分をより大きく取り上げるなどの対応策が考えられます。
パソコン用、スマホ用とそれぞれ別々の分析がされているので、ユーザー層の違いや注目される情報の違いなどもはっきりとわかります。
様々な分析ツールがありますが、無料で、WordPressにインストールするだけでOKなのでリニューアルの計画段階でも導入しやすいプラグインです。管理画面からすぐ見られる手軽さも忙しい業務中にはありがたいです。
WEBサイト制作時にすぐ入れておくとたくさんのデータが取れるので理想的ですので、リニューアル予定がなくても今後のために入れておくとベストなプラグインです。
2.固定ページ、エントリーが複製できるプラグイン「Duplicate Post」
「Duplicate Post」は、1クリックでページを複製して下書き保存の状態にできるプラグインです。過去に書いた記事を現状に合わせてリライトしたり、アップデートさせたりしたいときに役立ちます。
■記事のタイトル、テキスト、アイキャッチ画像をインストールするだけで複製
特に設定をしなくてもインストール、有効化で複製できる状態です。
管理画面でそれぞれのページタイトルが表示されているメニューの下に「複製」リンクができています。
この複製ボタンをクリックすると、記事が複製され下書き状態で保存されます。
組織でWEBサイト運営をしていると、大規模なリニューアルなときはもちろん、日常の記事の書き直しも様々なチェックに回す必要があるはずです。このプラグインで複製して書き直し、下書き保存した記事をシェアや印刷してチェックしてもらえます。
WEBサイトの改修時は記事内容修正のビフォーアフターを見せることができるので「この記事の内容をこのように変えます」と具体的に提案できます。
その他にも画像表示のテスト、リストの書き直しやアイキャッチ画像の変更など、一度下書きの状態で確認できるとストレスが減ります!ぜひご利用ください。
3.リンク切れをチェックできるプラグイン「Broken Link Checker」
「Broken Link Checker」はWEBサイト内に貼られたリンクが切れていないか、自動でチェックできるプラグインです。
WEBサイト内のリンク切れはGoogleサーチコンソールなど他のWEB管理者ツールでもチェックできますが、WordPress管理画面内で見られるので日常的な確認に便利です。
「左メニュー>設定>リンクチェッカー」から結果が見られます。
設定できる項目は色々ありますが、設定の変更の仕方によってはサーバーに負荷をかけることにもなるので、基本的なリンク切れチェックの場合は初期設定のままで問題ありません。
リンク切れがなければ、リンクエラーはありませんと管理画面に出ます。
リンク切れがあると、ここに切れている数とその場所が表示されます。
リンクエラーを発見しましたという表示の先に進むと、切れている箇所がわかります。WEBサイトの運営歴が10年、15年と長期になるとどうしても出てきてしまうのがリンク切れです。訪問者様もリンク切れがあまりに多いと不便ですので、改修しなければならない理由のいちばん大きな原因はその不便さ解消です。
また、リンク切れを放置すると、直帰率や検索順位を下げる要因にもなるともいわれています。WEBサイトリニューアルや改修作業を提案するときには、リンク切れの数とそのデメリットも合わせて提示すると、定期的な見直しや修正が必要不可欠であることが理解してもらいやすくなるでしょう。
4.Googleアナリティクスの画面が見やすくなるプラグイン「Google Analytics Dashboard Plugin for WordPress by MonsterInsights」
このプラグインを導入するとGoogleアナリティクスの解析データがWordPressの管理画面でチェックできるようになります。
それだけでなく解析画面がわかりやすいビジュアルになるので、解析画面を見慣れていない方にもスクリーンショットを取ってそのまま説明なしで見せられます。
インストール、有効化したら、Googleとの接続を行います。アナリティクスのコードを入力する必要がないので非常に手軽です。
「左メニュー>インサイト>設定」と進み、Googleアカウントの認証を行います。
※Googleアナリティクスをまだご利用でない場合は、まず新規登録して利用を開始してください。参考:アナリティクスのスタートガイド
連携が完了すると、「インサイト>レポート」から進んだ画面に、アナリティクスの結果が表示されます。大きなグラフとセッション数などが合わせて表示され、とても見やすいです。
毎日のアクセスチェックにも有効です。
このプラグインには他にも機能がありますが有料版のみ利用可能になります。アクセス解析のチェックツールとしては無料で十分活用できます。
5.テーマ変更をテストするプラグイン「WP Theme Test」
WordPressはテーマを変えることでデザインを着せ替えられる便利なシステムですが、WEBサイト運用中に新しいテーマを試したい、提案用にテーマを切り替えたいという状況もあります。ただ、訪問者様には見せられないので秘密裏に試したいですよね。
「WP Theme Test」はテーマテストに便利なプラグインです。新しいテーマの使用感を試すにはとても良い機能を持っています。
「左メニュー>外観>WP Theme Test」から設定できます。
誰に見せるかを選ぶことができるので、同じチームで共有するにも便利です。
この状態で保存し、WEBサイトを見てみるとテーマが変わっています。
設定はほとんどなく、テーマを選んだだけなので、とても簡単です。WEBサイトのURLもそのままなので驚くのですが、ログインしているユーザーだけの表示変更なので安心してください。
WordPressの新しいテーマをスクリーンショットではなく実際に動く状態で見られるのは非常に貴重です。提案のときに動かしてみせると、理解も深まるでしょう。
6.まとめ
どのプラグインも導入から利用まで非常にシンプルで使いやすく、WordPressの動作に慣れていない方も安心してご活用いただけるものばかりです。
リニューアル、改修の計画を立てるには、具体的な動作チェックや問題点を数値であぶりだすことが重要だと思いますので、ぜひこういった分析ツール、便利ツールをご活用いただき、よりよいプランニングをしていただければ幸いです。