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Web制作

サーバー移転を考えるタイミングと移転前にチェックするポイント5点

皆さま、こんにちは。今回は相談を受けることが多い「レンタルサーバーの移転」についての話題です。

レンタルサーバー(以下、サーバー)はWEBサイトを支える大切な存在ですが、一度借りたらずっとそのままでいいというものではありません。WEBサイトを構成するファイルを保管する場所であるサーバーも、実は「消耗品」と考えていい側面があります。例えば、WordPressで制作したWEBサイトに新しい機能を入れようとするとサーバーの機能(スペック)が対応していなかったり、容量が足りなくなってきてしまったりなど、5年、10年と同じサーバーを使っていると思い通りにならないことがでてきます。

表示の速度が遅いなどは、WEBサイト制作者の問題でなはなく、サーバー側の問題であることも。もちろんどこに問題があるか、さまざまな原因を考える必要はあるのですが、デザインやコーディングの問題ではなく、サーバーに原因があったということもあります。

そこで今回は、サーバー移転を考えるタイミングと、その移転を考える時に事前にチェックしておきたいポイントを5つご紹介します。

▽具体的なサーバー移転方法については以下の記事をご覧ください(主にWordPressで構築したWEBサイトの場合に参考にしていただける記事です)
Webサイトを移行する流れや注意点についてのまとめ

サーバー移転を考えるタイミング

WEBサイトの規模やサーバーを借りてからの年数によって違いはありますが、以下のような状態になるとサーバー移転を考える(予算やリソースを取っておく)時期が来ていると考えられます。

①表示速度が遅くなってきた
特に画像をたくさん使っているWEBサイトやWordPressで構築したWEBサイトで起こる現象です。
大きな画像が表示されなかったり、ページを移った時に次のページ内容が表示されるまでに時間がかかったりして気になってきたら移転のタイミングです。具体的には、以前は気にならない速度だったのに1ページで2〜3秒の読み込み時間がかかるようになった、などです。

②WordPressを最新版にアップデートできない、入れたいプラグインが入れられない
WordPressで構築したWEBサイトで、本体のアップデートをしようとしたり、プラグインを新しく入れようとしたりすると、それらを動かすために必要なスペックにサーバーのスペックが足りておらず、入れられないことがあります。セキュリティにも関わる大きな問題であり、さらにプラグインを入れて実現したいことができないというのであれば、すぐにサーバーを移転したほうがメリットが大きいです。

③サーバーから警告が出る(原因がよくわからない)
サーバーから警告メールが来たり、エラーが出ていると連絡が来たりするようになるとサーバーとWEBサイトの相性が悪くなってきたと考えられます。単にトラフィックが増えてエラーが出たなど原因が明らかであればそれを解決すれば良いのですが、調べてもわからない警告が出ることもあります。

これらの警告はWordPressに入れた古いプラグインが引き起こしていることも多いのですが、それをアップデートしようとするとサーバーとスペックが合わず、できなくて八方塞がりになることも。原因不明のエラーや警告が出るようになればサーバー移転のタイミングと考えていいと思います。

主な移転を考えるタイミングを3つをご紹介しました。

冒頭でもお伝えしたとおり、まずはサーバーも消耗品と考えておくことが大切です。サーバーを準備してからある程度の年数が経ったら、移転することを視野に入れて、早めに計画を立てましょう。サーバー移転は簡単にできるという記事やマニュアルもありますが、実際にやってみると実は記事をコピーしたりメールアドレスの再設定が必要だったりと、手間や費用がかかるものです。事前に移転のために予算やリソースを準備しておく必要があります。

何となくWEBサイトの最善の状態を保てていない、解決できないことが増えてきたと感じるようになれば、WEBサイト制作会社や、サーバー移転を請け負っている業者に相談してみることをお勧めします。見積もりや検証にも時間や費用がかかることもありますので、その点も含めて早めの計画をオススメします。

それでは、実際に移転計画を始める時に、チェックしておきたい主なポイントを5つご紹介します。

移転前にチェックするポイント①現在のWEBサイトの全体把握

WEBサイトはそれぞれに状況が異なります。ファイルの数も違いますし、WordPressで構築しているのであれば、本体のバージョンやプラグインの数も違います。まずは今のサーバーにログインし、ファイルの容量が上限まであとどれくらいあるかや、PHPのバージョンなどWEBサイトの全体像を把握しましょう。

■WordPressの場合
管理画面から現在の状況が確認できます。
警告が出ている場合もその画面から確認できるので、まずはその画面で状況をチェックしてから専門家に相談すると時短です。

管理画面:左メニュー>ツール>サイトヘルス

サイトヘルスの画面がない場合や、WordPressの管理画面にログインできなくても、サーバーにログインすれば確認できます。サーバー内のファイルマネージャーからWordPressのフォルダの中にあるversion.phpをチェックします。

サーバー内のファイルの数が多かったり、WordPressが古すぎたりすると移転時のトラブルや工程が増えるため見積もり(費用、期間)にも影響します。まずは今どんな状況でWEBサイトが動いているのか、客観的に把握してみましょう。

移転前にチェックするポイント②サーバーの契約更新時期

サーバー移転時は新旧のサーバーを両方保持しておく必要があります。
古いサーバーの契約を更新してすぐに移転するとコストパフォーマンスが悪いですし、契約更新時期ギリギリの移転作業は、移転のタイミングで旧サーバーへアクセスができなくなってしまってWEBサイトが表示されなくなるなど問題も起こってきます。

移転のタイミングが契約更新の1カ月〜2カ月前が理想的です。作業時期の目安にもなるため、いつがサーバーの更新期限か、解約はいつまでに申し出れば良いのか等をチェックしておきましょう。

※そもそもサーバーのログイン情報がわからなければ、スムーズに確認作業が進みません。期限確認作業をすることでサーバーへログインできるかどうか(ログイン情報をお手持ちの書類の中から探す必要があるのか、制作者やサーバーへ問い合わせる必要があるのか)などもわかりますので、まずはサーバーへログインを試みてみましょう。

移転前にチェックするポイント③メールのサーバーが同じか、異なるか

メールサーバーとWEBサイトのサーバーが同じ場合は、サーバー移転時にメールの設定も変更する作業が発生します。

メールのアカウントが多いと、それだけ作業にも時間がかかります。メールソフトの設定を変更する必要があるからです。メールもWEBサイトと同じサーバーに紐付いているなら、今どれくらいメールアドレスを発行しているのか、それらを実際に使っているのかどうかなどをチェックし、不要なメールアドレスがあれば事前に整理しておきましょう。

移転前にチェックするポイント④そのまま移行するかリニューアルするか

サーバー移転だけ(内部ファイルの更新だけで済ませる)で良いのか、デザインやコンテンツもリニューアルするかを考えます。移転時にはファイルを移動させたり、PHPのバージョンをアップさせたりと内部ファイルの整理や調整も必要です。

現時点でWordPressのバージョンが古いと、そのままサーバーを移動させただけでは動かなかったり、プラグインが対応しなくなったりと問題も多々起こります。そのエラーに一つひとつ対処する(プラグインを入れ替える、ダウングレードする等)のであれば、WEBサイトのリニューアルを同時に行い、一新することも一つの良い決断だと思います。

デザインやコンテンツの導線がリニューアルによって変われば、WEBサイトからの売り上げや問い合わせが将来的に伸びるかもしれません。現在のブラウザの最適な表示に合わせたデザインで見やすくしたり、読みやすくしたりすることで顧客に安心感を与えることもできます。

細かなエラーを解消していくことにコストをかけるのであれば、すべて新しくして、切り替えることも検討してみましょう。ただ、デザインの刷新を含めると、移転作業だけよりもはるかに期間がかかります。今すでにWEBサイトに不具合が出始めているのであれば、すぐ動き始める必要があります。その期間が取れるかどうかも合わせて検討しましょう。

移転前にチェックするポイント⑤次のサーバーの条件

同じレンタルサーバーサービス内で移転しても、サーバーのスペックが上がることがあります。サーバーは消耗品なので、同じサービス内であっても物理的に新しいサーバーに切り替えられるのでスペックが上がります。

ただ、もちろんせっかくの機会なので他のサーバーと比較して決めたいですよね。実際の作業は、不思議と他のサーバーに移転したほうが楽(時短)なこともあります。

サーバー選びは、現状のサーバー機能やサービスに満足しているか、どんな機能が揃うサーバーがあるのか、費用はどれくらい出せるかなど、改めて考えてみましょう。移転によって、より良いサービスのあるサーバーに切り替えることができるタイミングなので、最初に調べておくこととご自身が運営するにあたって便利な機能は何かを考えることはかなり重要です。

例えば大手レンタルサーバー会社・エックスサーバーではWordPressの運営に強いという特徴を出しています。WordPressで構築したWEBサイトが外部から攻撃を受けたときに1クリックで復旧させられるサービスがあったり、自動バックアップ機能がサーバーに備わっていたりと、WordPressで構築したWEBサイトを運営するには便利で手厚いサポートが揃っています。

そのほか、移転をきっかけにしてサーバーにかかる費用を抑えたいのであれば、機能や容量、サービスはそれなりになりますが、WEBサイトがスムーズに動くスペックがあり、月額料金が安いサーバーも見つかります。格安な月額費用と何が引き換えになっているのか考える必要がありますが、今のサーバーがオーバースペックな可能性もありますので、検討する余地があります。

サーバー比較には、まず今のWEBサイトの現状を把握して、どのような使い方をしているのか知っておくことから始まります。この記事で取り上げた、5つの移転前にチェックするポイントを確認し、移転の検討に入ってください。

まとめ

サーバー移転は、ただの技術的にファイルやWEBサイトの機能を引っ越しさせるだけではなく、今後のサイト運用における「快適さ」と「安全性」を確保する重要なポイントとなる工程です。

何となく動きが遅かったり原因不明のエラーが出てきたりしたら、まずは現状のWEBサイトの全体像の把握から始めてみましょう。そしてチェックポイントを押さえながら、移転に向けての準備作業には時間がかかることを意識しつつ、どんなサーバーにどのような形で移転するのが最適か、考えてみてください。

サーバーは一度契約したら、少なくとも5年程度は投資し続けるサービスです。紹介された、料金が安いなどの一つの側面から見るのではなく、多方面から考えて選ぶようにすると、コストパフォーマンスがよいサーバー選びにつなげることができると思います。