皆さま、こんにちは。
今回はWordPressで構築したWEBサイトの問い合わせフォームをカスタマイズしたい方へ向けて、プラグインの活用方法などをまとめたいと思います。
WordPressにメールフォームを導入する際、定番といえるプラグインは「Contact Form 7」です。Contact Form 7は日本で開発されたプラグインですが、利用は全世界で広がっており、「問い合わせフォームといえばコレ」というイメージが出来上がっています。
お客様から特にメールフォームについて指定をされなければ、Contact Form 7を使うことが一般的になっていると言ってもよいくらいです。シンプルなメールフォームではありますが、ある程度の知識があればカスタマイズも柔軟にできるため、技術者も好んで使っています。
ただ、以下のような設定をしたくなったときに、Contact Form 7では管理画面から簡単に設定できないというデメリットがあります。
- 記入内容の確認画面、送信完了画面を出したい
- 記入→送信完了画面までそれぞれURLを変えたい
- メールフォームから送られた内容をサーバーに保存したい
WEBサイトを運営する中で上記のような希望が出てくることはよくあります。
例えばメール完了画面の計測をしたい(=メールが送られた回数をチェックしたい)となれば送信完了画面に計測タグをつけたくなります。
また、お客様からのメールが届いていないなどトラブルが起こったときには、サーバーに送信内容が保存されていれば確認できて助かります。
Contact Form 7ではご自身が希望する機能を付けづらいと思ったら、制作会社やWEB担当者に改修の依頼をするのも一つの対策ですが、メールフォームのプラグインを変更することでも解決できます。
■プラグイン「MW WP Form」の活用でメールフォームを簡単カスタマイズ
https://ja.wordpress.org/plugins/mw-wp-form/
■日本語OK、無料
MW WP Formのダウンロード数は、Contact Form 7と比較するとかなり少ないですが、それでもWordPressのメールフォームプラグインの中では多く、20万DL以上を誇ります。
これまではプラグインのアップデートがあまりされていないことや、脆弱性が見つかったことなどが導入のハードルとされていましたが、2023年6月現在はアップデートが実施され、指摘されてきた脆弱性も改善されています。
(※古いバージョンのまま使うと脆弱性がそのまま残ってしまうので、必ず最新のバージョンにしてからご活用ください)
MW WP Formは管理画面で設定できることが多く、専門的な知識がなくてもカスタマイズしやすいです。計測タグを入れたり画面遷移に合わせてURLを変えたりしたいときなど、手軽なメールフォームの改修に活用できます。
Contact Form 7にない機能を持ったメールフォームを作りたいときは、MW WP Formを使ってみるのはいかがでしょうか。
それではMW WP Formの設定方法を解説します。
- インストール
- メールフォームの作成
- メール送信完了画面のカスタマイズ
- メール確認/送信画面のURLを個別設定
- メールをデータベースに保存する
- 複数のメールアドレスにCCやBCC機能を使って送る
新しく導入を考えておられる方の参考になれば幸いです。
1.プラグイン「MW WP Form」のインストール
プラグイン「MW WP Form」はインストール、有効化するとすぐに利用できます。
サイドバーに追加されるメニュー「MW WP Form」から新規追加を行います。
2.プラグイン「MW WP Form」のメールフォーム新規作成
まずメールフォームに追加する項目をメモしておきます。お客様のお名前、電話番号、メールアドレスなどです。それからメールフォームの新規作成を行います。
①メールフォーム識別のためのタイトルを付けます
記事と同じような枠が出ており最初は完全に真っ白の状態です。その中にお好みの文章や画像、フォームタグを追加してお問い合わせページを完成させていきます。
②電話番号やテキストを入力するフォームは【フォームタグを追加】から追加していきます
- 日付ピッカー(=カレンダー)
- メール(=メールアドレス)
- ファイル(=添付ファイル)
- 画像(=添付画像)
さまざまな項目がメニューにありますので、必要なものを選びます。
③【name】に項目の個別認識するための名前を入れて、【Insert】を押せば設置できます
デザインを触りたいときはidやclas、入力欄の幅を指定するときはmaxlengthに入力します。
④生成されたショートコードを固定ページや記事ページにペーストします
メールフォーム作成画面内にショートコードが出ていますので、それをメールフォームを付けたい場所にコピペすれば実装完了です。
デザインを特別に入れなくても以下のようなページをつくることができます。
3.プラグイン「MW WP Form」のメール送信完了画面のカスタマイズ
メール送信完了画面(サンクスページ)を出せるのが「MW WP Form」の特徴です。そのページのカスタマイズも、同じメールフォーム作成画面内で行えます。
文章のほか、必要な計測タグを入れたり、メールを送ってくださった方へ向けて追加でお知らせしたい情報を入れたりできます。このページをうまく使うことで、問い合わせ後の成約率を伸ばしたり、WEBサイトの他のページへ誘導することでPVをもっと増やしたりできそうです。
例)メール送信完了画面
4.プラグイン「MW WP Form」のメール確認/送信画面のURLを個別設定
こちらも同じメールフォーム作成画面内で設定可能です。
入力、確認、完了、エラーとそれぞれ分けての運用もできますし、分けない場合は同じURL内で遷移します。
■URLを分けるとできること
それぞれのページURLが異なると、GoogleAnalyticsなどのツールを使い、コンバージョンをとることができます。WEBサイトの分析や改善などをURL単位でチェックしたいときに便利な機能です。
5.プラグイン「MW WP Form」で送られるメールをデータベースに保存する
トラブル防止のため、できればメールフォームの送信内容は保存しておきたいもの。「MW WP Form」には標準で保存機能が備わっています。
保存する設定にチェックをしておくと保存が始まります。
データの呼び出しはCSVファイルでダウンロードできます。
6.プラグイン「MW WP Form」で送られるメールを複数のメールアドレスに送る
メールフォームからの送信内容をいくつかのメールアドレスで受け取ることができます。メールアドレスがわからないようBCC設定にすることも可能です。担当者と管理者など複数箇所で受け取る設定にしておけば、抜け漏れの予防ができます。
【送信先】にカンマで区切って複数のメールアドレスを設定することもできます。
メールの送信、保存についてはかなり幅広くカスタマイズできますので、お使いの状況に合わせて変化させられるのも「MW WP Form」の魅力の一つかなと思います。
■もう少し専門的な設定もしたい場合は
公式のマニュアルもとてもわかりやすいので、以下も合わせてご参考になさってください。
https://plugins.2inc.org/mw-wp-form/
まとめ
WordPressで構築したWEBサイトのメールフォームを、拡張したりカスタマイズしたりするために便利なプラグインをご紹介しました。
メールフォームを作成する画面内でほとんどの変更ができるのでわかりやすく、手軽に希望通りのメールフォームを作成できます。
ただデザインは入っていないのでCSS設定を行う必要はあるかもしれません。装飾についてはデザイナーさんなどとご相談しながら、調整していただければと思います。