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WordPressのテスト環境を簡単に作ってアップグレードテストをする方法

皆さま、こんにちは。
前回WordPressのアップグレードの必要性についてご説明しましたが、今回はアップグレード前に行いたいテスト環境づくりについて解説させていただきたいと思います。

WordPressで構築したWEBサイトは、時間の経過とともにセキュリティ上の欠陥が発見されるようになり、そこを外部から攻撃(例えば不正改ざんや情報の抜き取りなど)されやすくなります。本体もそうですし、テーマやプラグインなど含めて、修正作業は日々行われます。

セキュリティの脆弱性が見つかるのは仕方のないことですから、制作者の方々が随時修正してくれたファイルを手に入れて、アップグレードして脆弱性を埋めていかなければいけません。

アップグレードについては通知が来るのですが、「アップグレードしてください」といわれたからといって素直にファイルをダウンロードしていきなり書き換えるとエラーが出たり、他の不具合に繋がったりすることがあります。

■エラーが出ないアップグレードのためには?
テスト環境で、一度試してみることが重要です。
同じサーバー(同じ環境)で構築したテストサイトでOKであれば、本番環境でも問題ないはずなので安心してアップグレードすることができます。

今はテスト環境を簡単に作れるWordPressのプラグインがありますので、そのプラグインを活用すればテスト環境の構築には手間はそれほど必要ありません。エラー回避のためにテスト環境をしっかり活用していきましょう!

 1.WordPressのテスト環境を作るプラグイン「WP STAGING」

利用するプラグインは「WP STAGING」という無料のプラグインです。WordPressのクローンを作るという主旨のプラグインで、同じドメインのサブディレクトリに全く同じ環境のWordPressを構築してくれます。

https://ja.wordpress.org/plugins/wp-staging/
■無料(PRO版もあり)

バックアップやテストの目的でWordPressを複製する目的で作られ、配布されているプラグインです。非常に多くの方が使われていて、このプラグイン自体も頻繁にアップグレードされているので、安心して利用することができます。

無料版の機能で十分な働きがありますので、今回はすべて無料の範囲内で使い、解説していきます。

また、「WP STAGING」の日本語版はありませんが、簡単な英語で構成されているのでわからないところで少し翻訳サイトを使えば、十分理解しながら作業を進めていけると思います。それでは早速インストール、有効化していきます。

2.プラグイン「WP STAGING」をインストールして有効化する

WordPress公式のプラグインなので、WordPressにログインし、プラグインを検索してインストール、有効化します。その他のプラグインと変わりませんが、英語なので少し詳細にご説明します。

有効化した際に出てくる画面には、PRO版へのステップが表示されます。今回は無料版を利用しますので、【Skip&Start WP STAGING】をクリックして先へ進みます。

3.プラグイン「WP STAGING」でWordPressを複製する

プラグインをインストールできたら、今のWordPressをサブディレクトリへ複製する作業を進めます。

※WordPressの複製とテスト環境を作るというのは同義です。「WP STAGING」では”WordPressを複製する”という言葉が使われています。

【Create Staging Site】からスタートします。

サブディレクトリの名前を入れる欄がありますので、好きな名前で登録します。testやcloningなどがわかりやすいですね。

テスト環境用のURLが吐き出されたら、作業完了です。
URLへアクセスするとログインが求められますので、いつものユーザー名やメールアドレス、そしてパスワードを使ってログインします。

全く同じWEBサイトができているはずです。
違うところは、ヘッダーにはオレンジ色の帯と【STAGING】の文字が出ているところ。これによってテスト環境(複製された環境)ということがわかるようになっています。

3.プラグイン「WP STAGING」でアップグレードしたりデザインを変えたりしてテストする

これで自由なテスト環境ができましたので、気になっていたアップグレード作業をしたり、テーマをアップグレードしつつデザインを調整したりして、問題がないか確認していきます。

■注意①パーマリンクは気にしない
パーマリンクは引き継がれないため、各記事のURLはWordPressの初期設定となります。

■注意②本番環境への自動反映はできない
複製した(テスト環境の)WordPressに変更を加えて、本番環境へそのまま反映させるにはPRO版の契約が必要です。そのため大掛かりなリニューアル等には向いていません。WordPress本体、プラグイン、テーマのアップグレードのテストをするためのプラグインだと思っていただければと思います。

4.テストする順番は、テーマ→プラグイン→WordPress本体

アップグレードが溜まっていたときは、まずテーマ、プラグイン、そしてWordPress本体のアップグレードの順番で行うとよいと思います。

WordPress本体のアップグレードでプラグインの更新が追いついておらずエラーが出る可能性があります。そのため、WordPress本体のアップグレード前にプラグインを一旦無効化してから行うことをおすすめします。後から有効化すれば元通りに戻ります。

 5.テストが終われば、プラグイン「WP STAGING」で複製した環境を削除する

本番環境の中から削除できますので、確認した後はすぐに削除するようにします。間違って複製環境をずっと触っていた…ということを防ぐためです。

本番環境のWordPressの管理画面から、Deleteします。

■注意
間違いやすいのが、複製された環境にも「WP STAGING」がインストールされていることです。全く同じ様に複製されているので、今どちらを触っているのか、必ず確認する作業をお忘れなく!

<削除された後は、どうなる?>
「WP STAGING」からDeleteした後は、複製されたページは削除されるのでインターネット上からなくなります。ブラウザを更新すると、「このページは見つかりません」などのエラー画面が出ます。しっかり削除したことを確認しておくと安心ですね。

まとめ

今はプラグインやWordPress本体の自動更新機能もありますので、それほどアップグレードでエラーが出ることはありません。しかし、なかなか緊張する作業ですので、ぜひテスト環境で試してみてから本番に反映させれば安心できますね。バックアップとあわせて、テスト環境の構築もぜひ行ってみてください。